Memo

「未来への贈り物 」について考える

 わたしたちの仕事の理念には、「未来への贈り物」足りうる仕事をすることということがあります。
では、「未来への贈り物」といえる仕事とは、具体的にどういうことか?
このことについて考えてみたいと思います。

 前提として、お客様にもわたしたちにも、お互いに欲望があります。
言うまでもなく、わたしたちには、お客様の欲望を叶えたいという基本的な姿勢があります。
つまり、私たちは、仕事をする以上は、最終的にお客様から感謝されたいといつも思っておりますが、
この気持ち自体が、いわば、わたしたちの欲望にすぎないということも確かです。
私たちは、仕事の達成感とともに日々を生きていくための金銭的利益を求めております。 
 結論から言えば、ここで、単純にお互いの欲望を叶えることが、すなわち「未来への贈り物」足りうるかというと、必ずしもそうではないと思っております。
 
 私は仕事から得られる幸せとは別に、無条件に幸福を感じることがあります。
それは、朝4時に、家の外でヒグラシのが大合唱が始まり、その響きの美しさに心を打たれたり、
日の出の海で、刻々と変化する朝の美しい光を、味わっている時です。
いわば圧倒的な自然の営みの美しさを感じたとき、私は心底、豊かだなぁと思い、その日1日の元気の素になっているような気がします。
ここで思うことは、人間には、自然の営みの豊かさと美しさを、ゼロから作ることはできないだろうということです。
そして、自然の営みの豊かさを次世代に残すことは、とても大切なことではないかということです。
そのためには、自然の営みの美しさを、日々の生活の中で感じられるような空間をつくることこそが重要なのではないかと思います。
なぜならば、感情のレベルで、自然の営みを守りたいと思う心を育むのは、理屈ではなく、実際の生活体験であるからです。

また、次世代に残さなくてはいけないマインドは、金銭を守ろうとする心ではありません。
なぜならば、人間が得ている富の源泉は、印刷できるお金にあるのではなく、調和のとれた自然の営みにあるからです。

次世代が、
「自由闊達で元気なマインドを持っていること。」
「自然の美しさを味わえる感性を持っていること。」

このことにつながる仕事は、間違いなく「未来への贈り物」足りうる仕事であると考えております。