Concept
私たちの仕事場。
戦後の高度経済成長期に建てられた、木造の小さなアパートをアトリエとして改修しました。
場所は金閣寺の裏手の山に囲まれたエリアです。
周囲の山の木々との調和を考えて、1階部分の外壁を杉皮張りとしています。
既存のテレビのアンテナや、電気のメーターの見え方もあわせて整理しました。
エアコンの室外機も、表からは見えないように配慮しました。
防火性能をもたせるため、杉皮張りの下地はモイスという面材を捨て張りしています。
1階部分の土間スペースはちょっとした木材の加工ができるスペースとして考えています。
小さなスペースですが吹き抜け部分を利用して4m以上の長さの木材を置くことができます。
2階には打ち合わせをしたり、模型を作ったりする部屋とパソコンで作業する部屋の計2室。
打ち合わせスペースの天井と壁の仕上げには、しのはら土という滋賀県野洲市の白い土と漆喰を混ぜた材料を塗り、床には幅広の30mm厚の杉のフローリングを使っています。
柔らかい自然素材に包まれた空間で、日中は野鳥や鹿の鳴き声しか聞こえてこないような静かな場所なので
心穏やかに仕事に集中することができます。